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会長挨拶

日本植物細胞分子生物学会から日本植物バイオテクノロジー学会へ、学会名変更にあたって

山川 隆  本学会は2020年7月1日、「一般社団法人 日本植物バイオテクノロジー学会」に名称を変更いたしました。英語名はJapanese Society for Plant Biotechnologyです。Biotechnology の語が入り、本学会の学会誌の名称 Plant Biotechnology とも整合性が取れるようになりました。
 実は本学会が名称を変更するのはこれが2回目です。前回は1996年、分子生物学の発展を機に、日本植物組織培養学会に植物核酸タンパク質研究会が合流して、日本植物細胞分子生物学会と名称を変更したもので、その結果、分子生物学的手法を取り入れて本学会は大きく発展いたしました。世界で遺伝子組換え作物が実用化したのもこの時期です。そして今、再び大きな変革期が訪れています。植物の新育種技術(NPBT)が展開し、ゲノム編集作物が登場したこと、情報科学の発達がこれらの技術を強力に後押ししたことが変革をもたらしました。本学会の最近の発表を見ると、日本発のゲノム編集技術や難培養性植物の形質転換技術の開発、ウイルスベクターを利用した果樹等への高速開花技術の利用、接木を利用した新育種技術が、またバイオインフォマティクスでは知識情報とオミックス情報の統合解析により膨大な遺伝子の中から有用遺伝子の探索、利用が加速しています。海外の技術によらず、日本独自の植物バイオテクノロジーの技術が、高水準の基礎研究に支えられ、実用化に向かっていくようになりました。
 本学会の立場は植物の基礎から応用、実用化まで、植物のバイオテクノロジーを幅広く網羅し、研究者、技術者の交流を援助して、学術レベルの向上、技術開発とその実用化を図っていくということです。その中で植物系の他の学会とは異なる本学会の独自の立場がわかるように学会名を変更して、この変革期により多くの研究者、技術者が本学会に参加してもらうことが大切であると考えました。そして学会員がお互いに交流、研鑽し、植物バイオテクノロジーの発展に寄与しつつ、技術を高め、研究成果を上げていくことが大切であると考え、学会名称変更に至った次第です。
 今や、植物バイオテクノロジーの分野は、学界に留まらず、産業界からも大きな期待が寄せられ、国も大型プロジェクトで積極的に産業化を支援しています。本学会もこの機会に再び学会員の皆様の活躍発展にお手伝いができるよう、学会執行部総出で学会を新しくしていく作業を行なってきました。本学会の名称変更に伴い、学会のホームページも現代に合わせて刷新いたしました。デザインだけでなく内容も現状に改め、携帯端末にも対応するようにいたしました。また英語版の充実や、既存部分の英文併記も進めて国際化への対応も進めています。
 一方でこの半年ほどの間、世界はCovid-19の感染拡大で人と人が密に接触するのを避ける新常態が形成されていく最中にあります。研究者の協力と研究情報の交流を図ることを目的としてきた学会においても、これまでとは異なり、研究とは別の情報技術(IT)も駆使した新たな学会のあり方、新たな大会・シンポジウムの開催法も取り入れる必要が出てきました。学会名の変更が世の中の大きな転換点と同時期になりましたが、学会員の皆様とともに学会が大きく羽ばたく機会になってほしいと願っています。

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