ABOUT OUR SOCIETY 学会案内

会長挨拶

矢﨑 一史  2024年8月より、一般社団法人日本植物バイオテクノロジー学会の会長を拝命いたしました京都大学の矢﨑一史です。ここから2年間どうぞよろしくお願いいたします。
 私は、植物の組織培養や細胞培養が一大ブームを迎えた1980年代、本学会の前身である植物組織培養学会に入会して以来、本会の会員として毎年の大会・シンポジウムに参加してまいりました。この学会の年会は暑い時期に開催するため、我々の研究室では「夏学会」と称しています。学会創設時から見ると、執行部もすでに幾度もの代替わりを重ねましたが、本学会は時代の要求にしなやかに対応しながら継続発展してきた学会であると思います。さて私、いざ本学会の会長の立場となると、会の運営や将来構想に対する重責がかかってまいりまして、これまでとは視界が全く異なり意識を新たにしているところです。
 上記のように、本学会はもともと、植物組織培養学会として発足した経緯があり、植物組織培養領域の受け皿として以前のブームを支える役割を果たしてきました。その後、分子生物学の隆盛が起こり、日本でも植物の分子生物学研究が盛んになったことを受け、学会は「日本植物細胞分子生物学会」と名称を変えて20年以上活動を続けてまいりました。さらにここ最近では、世界的なSDGsに対する意識の高まりに伴い、植物研究の重要さが再認識され、植物バイオテクノロジーに対する期待が再び大きなうねりになってきています。期を逃さず、本学会は2020年7月より会の名称を「日本植物バイオテクノロジー学会」と改称し現在に至っています。
 この柔軟さが本学会の一つの特徴なのですが、その背景にあるのは本学会の構成員が、農学、理学、工学、薬学、など学際的にダイナミックレンジの広い研究者からなっていることに由来すると考えられます。それにより、特定の学理に縛られず、柔軟に社会のニーズに応えられる学会として活動を続けているのだと私は考えています。学会における研究発表を見ますと、遺伝子、細胞、組織、個体、集団という研究対象の広さに加え、基礎から応用、さらには実用化研究まで、研究内容からみてもダイナミックレンジが極めて広く、これが他の学会では見られない本会の大きな特徴であると考えられます。もう一つ本会を語る上で重要な特徴があり、それが産学官連携活動のアクティビティーです。本学会は、応用や実用化の技術開発、それに対する基礎研究面からの評価研究などのトピックが顕著で、毎年、産官学の共同セミナーを開催し、植物バイオテクノロジーに関する情報を各方面に発信する強力なチャネルを持っています。
 以上のように、学際的な色彩の強い本学会の個性を活かし、これからますます重要になってくると期待される植物研究と、それを基盤として人類のための植物バイオテクノロジー研究をますます発展させ、さらにそれを一般社会に浸透させていくことが本学会の持つ使命であると考えています。これまでの歴代会長や執行部のご努力により、学会創設40周年記念事業、学会誌ホームページの刷新、国際会議参加奨励金による若手支援、学生支援のため学生会員会費の値下げや学生優秀発表賞の導入、SNSなどを利用した広報活動の充実など、とどまることなく次々と新しい取り組みを進めてきています。会員、代議員、特別賛助会員、賛助会員の皆さまからのご支援を引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

2024年8月 矢﨑 一史

学会情報

  • 概要と軌跡 

    OUR SOCIETY

    この度本学会は「日本植物バイオテクノロジー学会」に

    生まれ変わりました。本学会の軌跡をご紹介しています。

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  • ロゴマーク 

    LOGO

    2011年の本学会設立30周年記念事業の一環として、募集を行い、新しくロゴマークを決定しました。詳しくご紹介しています。

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  • 定款と各種規程 

    RULES AND REGULATIONS

    本学会定款と各種規程について掲載しています。

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  • 執行部 

    EXECUTIVE COMMITTEE

    本年度学会の役員について掲載しています。

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  • 歴代執行部 

    PAST EXECUTIVE COMMITTEE

    過去の学会役員について掲載しています。

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  • 男女共同参画 

    SEXUAL EQUALITY

    本学会のキャリア支援・男女共同参画の活動を

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  • 学会事務局・お問い合わせ CONTACT US

    本学会の入退会やその他のお問い合わせはこちらから。

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会報

本学会の会報について掲載しています。

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